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江戸東京野菜とミュゼダグリ

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住宅地と農地が混在したまち・小金井市

小金井市の魅力は、住宅地と農地が混在した落ち着いた雰囲気にあります。

あまり広くない道(あくまでみちです)が、しかも曲がりくねって通っている。かつての効率一点張りの「経済社会」では、その魅力がわからず、直線の道路(こちらはどうろです)に付け替えることが、進歩(この言葉も、よく考えると何を意味しているかはっきりしません)だと信じていました。

その結果、どこの町も同じ顔(大量生産の製品と同じように、まちなみ自体が大量生産されていったのです)になってしまいました。ときおり、そういう町なかに、奇抜なデザインの住宅があったりすると、個性を失った町がさらにすすけて見えたりします。それは江戸の甍の美しさを忘れ、勝手なデザインの高層ビルばかりが目立つ都心部と相通じます。

幸い、小金井市ではそのような高層ビルは、新たに拡幅されたり、取り付けられた自動車中心の道路沿線を除き、ほとんど見ることはありません。

広くない住宅地の道は、かつての農道がそのまま暮らしの道になったものなのでしょう。昔の農道は自然の曲線に沿ってつくられており、それは人間と自然の折り合いを示すものでした。現在の、たとえば「農地改良」という名で整地された水田と棚田とを比較すれば、どちらがより自然と折り合いをつけたあり方か一目でわかりますが、住宅地の道にしても同じことです。

そのような小金井市の特性は、落ち着いた農住混在の小さな町(人口規模は中都市ですが、暮らしのイメージでは小さな町という感覚があります)なのに、大きな大学が3つのあるということです。東京学芸大学、東京農工大学工学部、法政大学工学部です。これは小金井市の「知的な資産」として大いに誇っていいものです。

風景的にも、小金井公園、武蔵野公園、野川公園といった大きな都市公園が南北の存在し(じつはこの構造はヨーロッパの都市に似ています。たとえばパリ、ブーローニュの森とヴァンセンヌの森に挟まれています)、市域の境界が緑林になっているという贅沢さのうえに、北の玉川上水、南の野川という水流があります(それ以外にも、砂川用水や仙川もありますが、こちらは手入れが必要です)。さらに江戸時代中頃から、小金井は江戸市民の郊外のピクニックの場でもありました。徳川吉宗の時代、桜と言えば「飛鳥山」と「小金井」に決まっていました。観光地だったのです。

このような小金井市が、今はちょっと元気が足りない。どうしたらいいか、ということで考えられたのが、この都市農業を中心とした町の活性化案なのです。

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