江戸東京野菜とミュゼダグリ
江戸東京の「衣食住」を体験できるミュージアム・シティ
小金井市の最大の魅力である「農住混在」、ところが肝心の農地は100ヘクタールを切る状態になってしまいました。農業が元気でないと、まちの魅力もどんどんなくなって、どこにでもある住宅密集都市になりかねません。
どうしたらいいか。農業に元気になってもらい、まちの人びとも小金井の農業を喜んで支える方法はないだろうか。
最初のきっかけは、農工大の大学院生たちのベンチャー・ビジネス提案でした。都市の農業を「レクリエーション農園」経営で活性化するというものです。これは、都市農業をこれまでの一次産業か三次産業に転換していこうという提案です。基本的な方向としては、そのとおりですが、それだけでは他の地域との違いを出すことはできません。
どうしたらいいのかと、江戸東京たてもの園、農工大、学芸大、法政大など、小金井の「資源」を眺めているうちに「これだ!」と考えついたのが、「江戸東京野菜」による活性化だったのです。
江戸東京たてもの園との提携、農業振興事務所との技術提携、法政大建築学科による販売所などのデザイン、学芸大の教育力……、これを総合的に活用でき、しかも生産からレストランまで幅広い展開ができる。これは、これだけの条件を備えた小金井でなければできない展開です。
それだけでもけっこうおもしろい展開はできるかもしれないと思ってはいても、あくまで「食」が中心。さて、もう一ひねり必要と歴史をちょっと振り返れば、あった、あった。小金井市には1978年まで操業していた絹糸工場があり、しかも農工大の前身は、東京繊維専門学校(その前は東京高等蚕糸学校)で、繊維博物館があるではないか……。これで「衣」という切り口で対応できます。
さらに「江戸東京たてもの園」と法政大学工学部で、「住」も対応可能になります。東京学芸大学の教育ノウハウと文化性、プラス小金井市内の美術館・ギャラリー、さらに劇団(けっこう多い)を巻き込めば文化の切り口も…。これなら小金井市を、「江戸東京野菜」をテーマに活性化することもできます。
このようにして、小金井市を活性化するための「江戸東京野菜で小金井を元気に! 食と手業のミュージアム・シティ」という考え方が生まれたのです。
