ミュゼダグリがめざすもの
一次産業と呼ばれている農業や林業、漁業は、農作物や海産物、木材などを供給するだけでなく、わたしたちの暮らしの中で必要とされる、さまざまな機能をまもっています。 たとえば、みどりや水の保全、美しい景観の維持、災害時の避難場所、ゆとりや安らぎの提供、伝統の継承や文化の創造など、 一次産業を通じて培われているものはたくさんあります。しかし現実には、都市近郊の農地は減少をつづけ、山をまもってきた山間地域は疲弊しています。
その一方で、これら「一次産業に備わった多様な機能」は、いま改めて見直されています。なかでも、都市住民の「土にふれてみたい」「広い空のある緑の中で過ごしたい」という欲求の高まりに対して、これまでとは異なった対応が必要になってきました。 そこでまず、わたしたちは、農作業をそのような市民のニーズに応えられるものに組み立て直し、農作物ではなく「野菜づくりや土いじりためのレクリエーショナル時間」の提供を都市の農業経営の主軸に組み込み、これまでとは違った農業経営を提案・支援することとしました。
わたしたちの事業は、このように都市住民のニーズを満たすことを経営に組み込むことで、都市農業をはじめ山間地域の一次産業の問題や課題の解決を図ることを目的としています。
Musée d'Agri(ミュゼダグリ)という名前は、フランス語の「農文化の博物館」という意味合いからつけたものです。博物館のようにいろいろな機能や要素を組み合わせて、農業をはじめ一次産業が、これまでとはひと味もふた味も異なる新しい文化産業へと転換し、活性化することを願っています。
しかし、私たちの活動はあくまで一次産業が豊かになることをお手伝いするものであり、そこで収益を得ようというものではありません。したがって、わたしたちの仲間となる方は、ことに役員はいずれも基本的には無償でこのようなお手伝いができることが前提となります。
